Fusakaが12/3にアップグレードへ
イーサリアム(Ethereum)の次期大型アップグレード「フサカ(Fusaka)」のメインネット実装日が12月3日に暫定的に設定された。9月18日に行われた開発者ミーティング「オールコアデヴコンセンサス(ACDC)#165」で合意された。メインネット実装の正確な日時とエポック番号は今後数日中に再確認される予定だ。
フサカはメインネット実装に先立ち、10月1日にホルスキー(Holesky)、10月14日にセポリア(Sepolia)、10月28日にフーディー(Hoodi)といったイーサリアムの各テストネットで順次アップデートを実施する予定だ。
今回のアップグレードでは、EIP-7594のピアーダス(PeerDAS)導入とブロブ(blob)の段階的な拡張が中心となる。
ピアーダスは、P2Pネットワーク上でデータ可用性をサンプリングで検証する仕組み。全データをダウンロードせずに可用性を確認できるため、帯域・保存の負荷を抑えつつブロブ帯域の拡張を可能にする。
ブロブは、イーサリアムのレイヤー2ネットワークがレイヤー1であるイーサリアムへトランザクションバッチ等のデータを送信する際に使用する一時的なデータ領域。今回のフサカのアップグレードに伴う仕様変更により最初の変更でブロブ数は10/15(ターゲット/最大)に、続いて14/21(ターゲット/最大)まで引き上げられる予定だ。なお現行値は6/9となっている。
なおフサカのアップグレードに向けたセキュリティ対策では、最大200万ドル規模の賞金が用意された監査コンテストが9月15日から4週間にわたり実施されている。この監査コンテストのスポンサーは、イーサリアム互換のレイヤー1チェーン「ノーシス(Gnosis)」とリキッドステーキングプロトコル「リド(Lido)」が共同で務めている。
参考:監査コンテスト
画像:PIXTA
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