PYUSD ($1.00)が9チェーンで導入へ
米決済大手ペイパル(PayPal)による米ドル建てステーブルコイン「ペイパルUSD(PYUSD)」が、新たにステラネットワーク(Stellar Network)上で発行開始された。9月19日に発表された。
また同日、ネイティブのPYUSDを拡張した「ペイパルUSDゼロ(PYUSD0)」が、7チェーン上で利用可能になったことが、クロスチェーン相互運用性プロトコル「レイヤーゼロ(LayerZero)」のブログより発表されている。
PYUSD0は、レイヤーゼロのトークン規格「OFT(オムニチェーン・ファンジブル・トークン)標準」にPYUSDが対応したことにより実現した、PYUSDのパーミッションレス(許可不要)版として拡張されたトークンだ。スターゲート(Stargate)のクロスチェーンブリッジ機能「ハイドラ(Hydra)」を通じて利用可能だ。なおOFT標準は、異なるブロックチェーン間でトークンを統一的に扱えるようにするためのフレームワークだ。
今回PYUSD0が利用可能になったブロックチェーンは、アブストラクト(Abstract)、アプトス(Aptos)、アバランチ(Avalanche)、インク(Ink)、セイ(Sei)、ステーブル(Stable)、トロン(Tron)の7チェーンとなっている。今後も対応チェーンは追加予定とのこと。
またベラチェーン(Berachain)上の「BYUSD」とフロー(Flow)上の「USDF ($1.00)」といったパーミッションレストークンは、自動的にPYUSDへアップグレードされる予定とのことだ。
なお今回の統合は、レイヤーゼロの運営団体「レイヤーゼロ財団(LayerZero Foundation)」によるスターゲート買収に基づいているとのことだ。同財団ではスターゲートの買収案が8月24日に承認されている。
ちなみにネイティブのPYUSDは、イーサリアム(Ethereum)上で2023年8月に発行開始され、昨年5月にソラナ(Solana)、今年7月にアービトラム(Arbitrum)の対応を開始していた。
PayPal built the first global digital payment network at the onset of the internet age. In 2023, they were the first major fintech company to launch a stablecoin with PYUSD.
With PYUSD0, PayPal and LayerZero are working to drive greater availability of PYUSD across blockchains. pic.twitter.com/CWOc2CP6sA
Just announced: @PayPal‘s PYUSD is now live on Stellar.
Larry Wade, Head of Compliance for PayPal’s crypto division, is fresh off the #Meridian2025 stage to share the news. pic.twitter.com/xSZsZy8EP8
参考:レイヤーゼロ
画像:iStocks/StationaryTraveller・iam2mai
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