
ルートストック共同創業者がCEO復帰
ルートストックラボ(Rootstock Labs)の共同創業者であるディエゴ・グティエレス・ザルディバル(Diego Gutierrez Zaldivar)が、2年間務めた同社取締役会の会長職からプロジェクトのCEO(最高経営責任者)に復帰することが11月19日に発表された。また同社は合わせて、新取締役2名の就任も発表している。
ルートストックラボは、ビットコイン(Bitcoin)を担保としたスマートコントラクト・ブロックチェーン「ルートストック」と、そのスケーリングインフラレイヤーである「ルートストック・インフラストラクチャ・フレームワーク(RIF)」の両方を含むルートストックエコシステムのコアコントリビューターだ。そしてルートストックは、ビットコインのDeFi(分散型金融)向けレイヤー2ネットワークであり、RIFはルートストック上でロールアップやブリッジ、ネームサービス、ステーブルコインなどを提供する分散型インフラサービス群だ。
今回新たに取締役会に迎えられるのは、ディープテックAIに特化したグローバル・ベンチャーキャピタルのアルファインテリジェンスキャピタル(Alpha Intelligence Capital)の共同創業者兼マネージングパートナーであるアントワーヌ・ブロンドー(Antoine Blondeau)氏。
そして二人目は、ブロックチェーン、フィンテック、デジタルアセット分野への投資を主導するファブリックベンチャーズ(Fabric Ventures)のディレクターで、スカイプ(Skype)の元COOであるマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)氏だ。
左から Diego Gutierrez Zaldivar・Antoine Blondeau・Michael Jacksonルートストックラボの今回の人事は、「機関投資家によるビットコイン(Bitcoin)の採用、本格的なエコシステムの成熟、グローバルな拡大にフォーカスした成長加速」といった、同社が次の戦略フェーズへと進むことを示すという。
ルートストックラボによると、同社がビットコインの主要なDeFiレイヤーとしての立場を固める中、今回の人事により、同社は資本を呼び込み、採用を拡大し、次世代のBTCFi(ビットコイン×金融)イノベーションを牽引する体制が一層強化するとのことだ。
ザルディバルCEOのコメント
ザルディバルCEOは、「ルートストックは、元々はブエノスアイレスのナプキンに書いたアイデアとして始まり、その後ルートストックホワイトペーパーとなって、ちょうど10年前に発表されました。あれから10年、ルートストックは数億ドル規模の商業的価値が生まれるエコシステムへと成長しました」とし、
「次の成長フェーズにおいて、私たちはビットコインを基盤とした金融、RIF、ルートストック・インスティテューショナル(Rootstock Institutional:機関投資家向けプログラム)、およびその他のデジタルアセット全般にわたり大きな機会があると見ています。こうした成長のフェーズを進むにあたり、アントワーヌとマイケルの専門性を活かせることを非常に嬉しく思います。10年という時間は長く聞こえるかもしれませんが、ビットコインのマスアダプションのプロセスにおいては、私たちはまだ始まりの段階にいるのです」とコメントしている。
ブロンドー氏とジャクソン氏のコメント
またブロンドー氏は「ルートストックは、ビットコインの原則に忠実であり続けながら、継続的にイノベーションを行ってきた数少ないプロジェクトの一つです。ディエゴの復帰と、この10年間の基盤構築を経て、ルートストックはビットコインを原動力とした新しい世代の金融プロダクトや企業を生み出す絶好のポジションにあります」と述べている。
そしてジャクソン氏は「ビットコインは、これまでで最もエキサイティングな章に入りつつあります。ルートストックがもたらすスケーラビリティ、セキュリティ、そして機関投資家の参加の組み合わせは、ビットコイン上の分散型金融にとって、まさにゲームチェンジとなる一歩です」と話している。
ルートストックの歩みとこれから
ルートストックは2018 年のローンチ以来、100%の稼働率を維持し続けており、イーサリアム(Ethereum)のプログラマビリティとビットコインのセキュリティおよび分散性を兼ね備えている。現在、ルートストックは約2億7,000万ドルの総ロック価値(TVL)を担保し、スシスワップ(Sushiswap)、レイヤーゼロ(LayerZero)、オク(Oku)、マネーオンチェーン(Money on Chain)などを含む200を超える分散型アプリケーションをホストしている。
RIFおよびRIFOSスイートもまた、ビットコイン上で最も実戦投入された分散型ツール群を提供しており、RIFネームサービス(RIF Name Service:RNS)、RIFウォレット(RIF Wallet)、RIFリレイ(RIF Relay:ガスレス決済システム)などを通じて、アイデンティティ、ストレージ、決済、アプリケーション展開におけるスケーラブルなソリューションを実現している。
ユーティリティートークンである「RIF」はルートストックコレクティブ(RootstockCollective:エコシステムのDAO)を通じたDAOガバナンスにおいて重要な役割を担い、オンチェーンステーブルコインであるUSDRIF(RIFトークンを担保にしたドル連動ステーブルコイン)を支えるトークンとしても機能しており、2026年に向けてさらなる発展が計画されているとのことだ。
ネットワークの成熟、増え続ける機関パートナー、そして新たに強化されたリーダーシップチームを背景に、ルートストックラボは、オープンで分散型な金融を通じて、何十億人にもおよぶユーザーへビットコインのユーティリティを届けるという、これまでで最も野心的なフェーズに突入している。
→ルートストックラボの詳細はこちら
参考:公式ブログ・公式サイト











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