21シェアーズ、複数暗号資産の指数ETF2本を米国でローンチ。「40 Act」初の事例

Source of this Article
NewEconomy JP 3 hours ago 148

21シェアーズの複数暗号資産の指数ETF

スイス拠点のデジタル資産運用会社21シェアーズ(21Shares)が、米国の投資家向けに、「イーサリアム(ETH ($3,190.07))」「ソラナ(SOL ($141.96))」「ドージコイン(DOGE ($0.16))」などを含む複数の暗号資産の価格に連動するバスケット型の上場投資信託(ETF)を初めて立ち上げたと11月13日に発表した。

今回の21シェアーズのETFのデビューは、発行体が単一銘柄の現物ETFから一歩進み、インデックス(指数)商品へと領域を広げる動きの最新例となる。ただし、こうした商品を1940年投資会社法(Investment Company Act of 1940、いわゆる「’40 Act」)に基づく枠組みで組成したのは、同社が初めてだという。

大半のETFは「’40 Act」に基づく商品だが、暗号資産関連商品の大多数は1933年証券法(Securities Act of 1933、いわゆる「’33 Act」)に基づく商品として上場している。同法は、コモディティ・プールなどよりリスクの高い資産やストラクチャー向けに設計されたカテゴリーだ。

21シェアーズの社長ダンカン・モア(Duncan Moir)氏は「税務上の扱いに違いがあり、プロ投資家にとって’40 Act fundsに基づく商品は、真のゴールドスタンダードだ」と述べた。

21シェアーズは米投資運用会社テウクリウム・トレーディング(Teucrium Trading)との提携で、今回の新ETFを立ち上げた。テウクリウムはこれまでにも’40 Actの枠組みを活用し、商品(コモディティ)連動型のファンドを展開してきた。こうしたファンドは他の上場証券を通じて、対象資産へのエクスポージャーを取得する。

今回のケースで21シェアーズは、欧州で上場・取引されている自社のETP(上場投資商品)に投資する形でエクスポージャーを構築する。

新たに立ち上げられる「FTSE Crypto 10 Index ETF」と「21Shares FTSE Crypto 10 ex-BTC ($97,182.00) Index ETF」の信託報酬は、それぞれ年率0.5%と0.65%に設定されている。

採用ペースはビットコインETFより遅いと予想

モア氏は、複数銘柄を組み入れた暗号資産ファンドの資金流入ペースは、2024年1月にローンチされたビットコイン現物ETFの爆発的な成長ペースよりも緩やかなものになると予想している。

「単一銘柄のプロダクトは、どうしても個人投資家が中心になりがちだ。一方でインデックス商品は、まずは金融アドバイザーなどの専門家に採用されるだろう。どの暗号資産が最終的な勝者になるのか、現時点では誰も確信を持っていないということをアドバイザーらはよく理解している」とモア氏は語った。

今回のETFは、モア氏が「価格変動が激しい環境」と表現する中でデビューする。ビットコイン(BTC)価格は今月、投資家のリスク回避姿勢の高まりと利益確定売りを背景に、6月以来初めて一時10万ドル(約1,540万円)を下回った。

またこれらのETFは、資産運用会社各社がアルトコインに連動するさまざまな現物型暗号資産ETFを立ち上げ、投資家の関心を奪い合っているタイミングで市場に投入される。こうしたアルトコイン連動の現物ETFの第1号は、米政府機関の閉鎖期間中にローンチされた。

21シェアーズ以前に、複数の暗号資産に連動するインデックス型クリプトETFは2本しかローンチされていない。いずれも’33 Actのファンドだ。9月下旬には、グレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)が私募のインデックスファンド「Grayscale Digital Large Cap Fund」を上場商品に転換。同商品は、ビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRP ($2.29)、そしてカルダノ(ADA ($0.52))に時価総額加重方式でエクスポージャーを提供する。このファンドは、ハッシュデックス・ナスダック・クリプト・インデックスETF(Hashdex Nasdaq Crypto Index ETF)に続き、アルトコインを組み入れた初期の複数銘柄ETFの一つとなっている。

また米資産運用大手ティー・ロウ・プライス(T. Rowe Price)も、暗号資産インデックスファンドのローンチに向けた申請書類を最近提出した。

その他、ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management)は、自社で運用する10銘柄構成の投資ファンドをETFへ転換するための米規制当局の承認を待っているところである。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
21shares launches two US crypto index ETFs
(Reporting by Suzanne McGee; additional reporting by Hannah Lang in New YorkEditing by Rod Nickel)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

関連ニュース

  • 21シェアーズとフランクリン・テンプルトン、「エックスアールピー(XRP)現物ETF」をSECにS1再提出
  • 21シェアーズ、「ハイパーリキッド(HYPE ($37.45))現物ETF」を米SECにS1申請
  • Mantle、機関投資家向け暗号資産インデックスファンド「MI4」ローンチ、セキュリタイズ採用で
  • フランクリン・テンプルトン、新たな暗号資産インデックスETFの立ち上げを米SECに承認求める
  • メタプラネット、グローバル株式指数「コインシェアーズ・ブロックチェーン・グローバル・エクイティ・インデックス」に採用


Facebook X WhatsApp LinkedIn Pinterest Telegram Print Icon


BitRss shares this Content always with Attribution-NonCommercial-ShareAlike 4.0 International (CC BY-NC-SA 4.0) License.

Read Entire Article


Screenshot generated in real time with SneakPeek Suite

BitRss World Crypto News | Market BitRss | Short Urls
Design By New Web | ScriptNet