NTTデータとセキュリタイズJPのデジタル証券プラットフォームサービスが始動
NTTデータとセキュリタイズジャパン(Securitize Japan)が、「デジタル証券プラットフォーム」サービスを共同で開始したことを4月18日に発表した。
両社は同サービスの第一弾として、「社債購入者情報提供サービス」を提供開始したとのことだ。
両社が提供する「デジタル証券プラットフォーム」は、発行企業における資金調達の多様化、投資家への特典付与等を通じた商品性の向上を実現するとともに、デジタル証券市場の活性化に寄与するサービスとのこと。
また同プラットフォームは、Securitizeプラットフォームをベースに、機能補完を目的としたNTTデータのアセットを組み合わせることで複数のサービス群を提供するとのこと。
今後の事業展開については、振替債やデジタル債など、資金調達手段の多様化による社債市場の多様化・活性化を促進し、投資家とのエンゲージメント強化等、発行企業におけるビジネスの広がりを支援するという。
なお「あたらしい経済」編集部がセキュリタイズジャパンへ取材したところ、同プラットフォームではプライベートチェーンであるクオーラム(Quorum)の他、パブリックチェーンであるイーサリアム(Ethereum)、アバランチ(Avalanche)、ポリゴン(Polygon)、アービトラム(Arbitrum)、OP ($0.84)メインネット(OP mainnet)、アプトス(Aptos)、ソラナ(Solana)、インク(Ink)、エックスディーシー(XDC ($0.07))、ジィーケーシンク(ZKsync)に対応しているとのことだ。
「社債購入者情報提供サービス」について
また同プラットフォームにより提供開始となった「社債購入者情報提供サービス」は、社債に対して商品・ポイントなどのデジタル特典を、発行企業から投資家に直接付与するためのもの。社債発行時の特典付与による商品性の向上、社債発行企業による投資家へのアプローチ機会獲得等を目的としているという。
同サービス利用により、発行企業への社債購入者情報の提供が可能となり、投資家とのエンゲージメント強化、社債購入者への特典やポイント付与を効率的に行えるようになるとのこと。これにより、社債購入者という、発行企業に興味を抱いている個人に対する効果的なマーケティングにつなげられるという。
そのため、企業にとっては社債による資金調達とマーケティング効果の両立が実現され、投資家にとっては社債をより身近に感じられるようになり、発行企業・投資家双方への価値提供が可能となるとのこと。
同サービスでは、Securitizeプラットフォームの投資家管理機能・特典機能等を活用し、NTTデータの顧客基盤を生かした案件誘致を進めるとともに、社債管理者となる銀行や、同サービスを利用する発行企業、証券会社との共創についても推進していくとのことだ。
参考:NTTデータ・セキュリタイズJP
画像:iStocks/royyimzy・dalebor
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