
Strategyに「B-」格付け
格付け機関S&Pグローバル・レーティングス(S&P Global Ratings)が、上場企業によるビットコイン保有数で世界第1位のストラテジー(Strategy)に発行体格付け「B-」を付与し、見通しを「安定的」とした。10月27日に発表されている。
なおストラテジーの公式Xによると、主要格付け機関によるビットコイントレジャリー(財務資産)企業への初の格付けと説明されている。
S&Pはストラテジーの格付けにおいて、同社の事業範囲の狭さ、ビットコインへの集中度の高さ、米ドルの流動性の低さ、そしてRAC(リスク調整後資本)が弱い点を主要な弱点として示した。なお、6月30日時点で同社のRAC比率(利用可能資本÷リスク調整後の必要資本)は、大幅にマイナスで資本の弱さが指摘されているという。
一方で、資本市場への強固なアクセスと資本構成の慎重な運営が、これらの弱点を一部のみ相殺されているとも評価した。
S&Pは、同社のトレジャリー戦略が投資家にビットコインへの間接的エクスポージャーを提供する一方で、通貨ミスマッチ(ビットコインにロング、米ドルにショート)が内在する点や、保険のカバー範囲が限定的である点、サイバーセキュリティ上のリスクを指摘した。
また、6月末時点のRAC比率はマイナスで、2025年上半期の営業キャッシュフローはマイナス3,700万ドル(約56.2億円)、税引前利益81億ドル(約1.2兆円)の大半はビットコイン公正価値の上昇によるものとした。
S&Pは、ストラテジーについて現在のビットコイン保有の公正価値を約700億ドル(約10.6兆円)とし、最短の転換社債満期は2028年とした。
また、ストラテジーの転換社債の名目元本は約80億ドル(約1.2兆円)強で、優先配当の年間総額は10月20日時点で6億4,000万ドル(約97.3億円)超としている。
S&Pは、ストラテジーが株式・優先株・転換社債の発行に依存して資金需要を賄う構図を弱点と評価し、深刻なビットコイン・ストレス局面では資本市場アクセスが変わり得るため流動性リスクが高まると指摘した。
ちなみに、ストラテジーは10月20日から10月26日までに、390BTCを約4,340万ドル(約66.1億円)で購入した。これにより同社のビットコイン総保有数は10月26日時点で、合計約64万808BTCとなった。
S&P Global Ratings has assigned Strategy Inc a ‘B-‘ Issuer Credit Rating (Outlook Stable) — the first-ever rating of a Bitcoin Treasury Company by a major credit rating agency.https://t.co/VByjvTY7V3
— Strategy (@Strategy) October 27, 2025参考:S&Pグローバル・レーティングス
画像:iStocks/Ket4up
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