
2025年度予算案に新法導入を盛り込む
カナダ政府が、ステーブルコイン発行を規制する新法案を導入する方針を示した。11月4日に発表された、2025年度の連邦予算案にて明らかにしている。
予算案によれば、法案導入の目的は、カナダ国内でのステーブルコインの発行を規制し、安全性と信頼性をを確保することと、デジタル決済分野での信頼を高めるとともに、カナダの金融システムの近代化を促進するためだという。
法案では、発行者に対して資産準備の維持・管理を義務付け、償還ポリシーの策定、リスク管理フレームワークの導入、個人情報保護と国家安全保障上の措置を組み込み、消費者・事業者の安全を確保することなどを求めている。
また、管理機関となる中央銀行のカナダ銀行(Bank of Canada)が2年間で1,000万ドルを拠出し、以降の運営費は発行者負担とするという。
さらにカナダ政府は、小売支払活動法(Retail Payment Activities Act)の改正を通じ、ステーブルコインを用いた支払サービス事業者も監督対象に加える方針だ。
この施策は、2026年に導入予定のリアルタイム決済インフラ(Real-Time-Rail)とともに、金融システム近代化政策の中核をなすものと位置付けられている。
今回の動きは、米国でステーブルコインを規制するGENIUS法が7月に可決されたことに続くものだ。米国の動きは、各国のステーブルコイン規制に関する政策方針に影響を与えている。
また、英国の中央銀行であるイングランド銀行(Bank of England)も、ステーブルコインに関する新たな規制を2026年末までに導入する方針を示している。
コインゲッコーのデータによると、現在のステーブルコイン市場規模は約3,091億ドル(約47.5兆円)に達しており、米財務省は今年4月の報告書で、2028年までに約2兆ドル(約307.8兆円)規模に拡大すると推計している。
参考:発表・コインゲッコー・米財務省レポート
画像:iStock/AndreyPopov・sumkinna
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