ソラナの2027年ロードマップが公開、インターネット資本市場の基盤構築目指す

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NewEconomy JP 2 months ago 163

ソラナが2027年ロードマップを発表

ソラナ(Solana)の開発を担うソラナラボ(Solana Labs)とアンザ(Anza)などの主要開発チームが、2027年までにソラナをインターネット資本市場(ICM:Internet Capital Markets)の分散型基盤として確立することを目指す包括的なロードマップを7月24日に発表した。このロードマップは、従来の金融市場とは異なる新たな市場構造の実現を目指している。

インターネット資本市場(ICM)とは、エンティティ、通貨、文化がトークン化されたグローバルにアクセス可能な台帳を指す。これにより、インターネット接続があれば誰でも資本市場にアクセスできる環境を可能にするという。

ロードマップによるとソラナの本来の使命は、このICMの分散型中枢基盤を構築することとのこと。

現在、ソラナエコシステムは「アプリケーション制御実行(ACE:Application-Controlled Execution)」という共通ビジョンに収束している。ACEの最終目標は、スマートコントラクトにミリ秒レベルでの独自の取引順序制御を提供することだ。エコシステム全体でのチームとの対話において、市場ミクロ構造が現在のソラナにおける最重要課題であることが明らかになったという。

ロードマップでは、柔軟な市場ミクロ構造をソラナメインネット上で実現するための短期、中期、長期の具体的なソリューションが提示されている。これらの改善により、従来の中央集権的取引所(CEX)に匹敵する取引体験をソラナ上で実現することを目指している。

短期的な取り組みとして、Jitoラボ(Jito Labs)によるブロックアセンブリマーケットプレイス(BAM)の導入が予定されている。BAMは次世代の高性能取引処理システムで、ソラナのバリデーター、トレーダー、アプリケーションに対して性能向上と価値創出のための新たなツールを提供する。テストネットは数日以内に開始される予定だ。

BAMは信頼実行環境(TEE:Trusted Execution Environments)内で動作するグローバルな分散オペレーターネットワークを通じて運営される。バリデーターは新しいJito-Solanaクライアント経由でBAMノードに接続するだけで、複雑な統合は不要とのことだ。BAMのTEEは、実行まで取引を秘匿しながら、オープンソースコードとTEE証明を通じて完全に透明で検証可能なシーケンシングを可能にする独自のプライバシー層を構築する。

中期的には、ダブルゼロ(DoubleZero)と呼ばれる分散システム向けの高性能専用光ファイバーネットワークの導入が計画されている。ダブルゼロは、パブリックインターネットでは不可能なスループットとレイテンシー数値をソラナが達成できるよう設計されている。現在テストネットで100以上のバリデーターとメインネットステークの3%で稼働しており、2025年9月中旬のメインネット導入が予定されている。

また中期的には、ソラナの新しい最先端コンセンサスプロトコルである「アルペングロー(Alpenglow)」も予定されている。現在のコンセンサスモデルは32スロット(約12.8秒)でファイナリティを提供するが、アルペングローは1-2スロット(約150ミリ秒)でブロックをファイナライズする。アンザは2025年末から2026年初頭のアルペングローのメインネット活性化を目標としている。

長期的には、複数並行リーダー(MCL:Multiple Concurrent Leaders)とプロトコル強制のアプリケーション制御実行の実装が予定されている。MCLは単一リーダーの問題を解決するソリューションで、任意のリーダーウィンドウ中にチェーンに取引を追加できるリーダー数を増やすことで、選択的検閲問題に対処する。

なお同時期に、ソラナのコア開発者は新たな改善提案「SIMD-0286」を公開している。これはネットワークのブロック当たりの計算上限を現在の6,000万から1億コンピュートユニットに66%引き上げるもので、分散型金融ユーザーと開発者により多くのスループットを提供することを目的としている。この変更により、オーダーブックDEX(分散型取引所)やMEVオークショナーなどの高負荷プログラムが「計算予算超過」エラーに遭遇することなく実行できるようになる。

参考:アンザブログ
画像:PIXTA

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