北紡が8億円でビットコイン購入へ
東証スタンダード上場の北紡が、ビットコインの購入を開始すると7月22日に発表した。なお同社は7月1日より北日本紡績から北紡へ社名変更している。
同社は、石川県白山市に本社を置く繊維メーカーだ。今年5月、同社は暗号資産(仮想通貨)および RWA関連ビジネスへの参入を発表していた。
今回北紡は、同ビジネス本格参入にあたり、その第一弾としてビットコインの取得を行うとしている。
予定するビットコインの購入金額は総額8億円。国内暗号資産交換業者を通じて7月より取得するという。取得方法はドルコスト平均法を用いるとのこと。
また保有するビットコインの一部については、レンディング事業者への貸借取引を実施し、安定的な利回りの獲得を目指すとのこと。
なおビットコインの購入資金は、新株予約権により調達する資金の一部を充当するとのことだ。
北紡が計画する暗号資産関連ビジネスでは、暗号資産の保有の他、暗号資産マイニングビジネス、独自トークンの発行、Web3型ウォレットの提供、 RWA(現実資産)のトークン化、Web3型決済インフラの提供が挙げられている。
5月に発表された内容によると同社が予定する暗号資産マイニングビジネスでは、再生可能エネルギー等を活用したマイニング設備の構築・運用を通じて、環境負荷の低い持続可能なマイニングモデルを構築する計画とのこと。現在、国内外の事業者と協議中とのことだ。
また独自トークンの発行では、関連会社を含めた製品の購入やサービスの対価として支払いの受領や同社の支払いのためのトークン発行を検討しているという。同社では廃プラスチック事業等を行っており、廃プラスチックを買い取った際の対価の支払い手段として限定的な利用を検討しているとのこと。
そしてWeb3型ウォレットの提供では、独自トークンの保管やWeb3型決済インフラの提供等、海外サプライヤーとの取引において積極的にWeb3ウォレットを活用する方針だという。国内外提携企業を増加することであらゆるビジネス機会の創出に向けてサービス提供を予定しているとのこと。
そしてRWAのトークン化では、同社が行う廃プラスチックの回収から再生・製品化に至る工程の一部をトークン化し、資源の流通と価値を可視化するという。これにより、サプライチェーン全体の効率化・トレーサビリティを強化し、原材料コストの最適化と流通の信頼性向上を実現するとのこと。また再利用によるCO₂排出削減量を基に J-クレジット制度等を活用したカーボンクレジット創出にも取り組み、脱炭素社会の実現と資源循環型経済への貢献を両立しながら、新たな収益基盤の構築を目指すとのことだ。
これら事業については体制が整い次第、順次開示する予定とのこと。なお同事業は、新たにクリプトマネージメント部門を新設し、同部門が担当していくとのことだ。
参考:北紡
画像:PIXTA
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