
英FCAがHTX ($0.00)を提訴
英国の市場規制当局である金融行為監督機構(Financial Conduct Authority:FCA)が、中国系起業家ジャスティン・サン(Justin Sun)氏が助言するグローバル暗号資産(仮想通貨)取引所HTXを提訴した。FCAは、HTXが英国の消費者に対して違法に暗号資産サービスを宣伝したと非難している。
FCAは10月22日、HTX(旧称フォビ:Huobi)が英国の金融プロモーション制度に違反したとして、ロンドン高等法院に民事訴訟を起こしたと発表した。FCAのウェブサイトによれば、HTXは英国での業務認可を受けていない。
FCAの広報担当者は「今回の措置は、消費者保護と英国金融市場の健全性維持に向けた当局の取り組みの一環だ」と述べ、詳細への言及は避けた。
なおHTXの担当者は、コメント要請にすぐには応じなかった。
HTXは2013年に設立され、グローバル・アドバイザーにサン氏を指名している。サン氏は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の家族が関与する暗号資産事業ワールド・リバティ・フィナンシャル(World Liberty Financial:WLFI ($0.14))の有力な支援者であり、同プロジェクトの暗号資産に少なくとも7,500万ドル(約114億7,163万円)を投じている。
ブロックチェーンアナリストによりHTXのものと特定された「SUN ($0.02)」ラベルのウォレットは、トランプ大統領の公式ミームコイン「TRUMP ($5.89)」の最大保有者でもあった。
競争力があり持続可能な暗号資産制度の開発を目指すと表明しているFCAは、2023年に暗号資産の宣伝(プロモーション)を行う企業向けの新ルールを導入した。このような企業は、当局の認可を受ける必要があり、マネーロンダリング対策(AML)規制の下でFCAに登録しなければならない。
しかしHTXは現在、消費者が取引を避けるべき企業を記載したFCAの「警告リスト」に掲載されている。
なお今回のFCAの訴えは、フオビ・グローバル(Huobi Global)と、事業の所有者・運営者・プロモーション責任者などを含む「氏名不詳」の4つのグループを被告として提起されている。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
UK regulator sues crypto exchange HTX over unlawful promotions
(Reporting by Kirstin Ridley and Elizabeth Howcroft. Additional reporting by Sam Tobin. Editing by Mark Potter)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters
関連ニュース
- 英中銀、2026年末までにステーブルコイン規制導入へ=報道
- UKファイナンスと英国大手6銀行、ポンド建てトークン化預金プロジェクト「GBTD」の実証実験開始
- 英FCA、暗号資産プロモーション規制のガイダンス発表
- 英規制当局、ソーシャルメディアでの暗号資産プロモーションガイダンス提案、インフルエンサーも規制対象に
- HECOネットワーク廃止とHRC20トークン削除へ、HTXへの交換手続き開始










24h Most Popular




Utilities