暗号屋、DEX注文執行の業務効率化システム「クレセント」公開

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NewEconomy JP 1 month ago 214

暗号屋がフィラー事業開始

ブロックチェーン関連プロダクト等の開発を行う国内企業の暗号屋が、分散型取引所(DEX)におけるフィラー(注文執行)業務を効率化するシステム「クレセント(Crescent)」をリリースし、フィラー事業を開始したと8月21日に発表した。

暗号屋が自社開発・運用するクレセントは、複数市場から流動性を最適に調達し、その流動性を活用して注文執行を効率化するオンチェーン・ディーリングエンジンとのこと。同社は今後、パートナー企業との連携や機能拡張を進め、クレセントを他のフィラー事業者にも提供していく予定だという。

クレセントは拡大を続けるインテント(Intent)取引に対応し、従来AMM(自動マーケットメーカー)に依存していた流動性調達の再構築に活用されるとのこと。同エンジンは、複数の市場から最適価格でトークンを調達することで、フィラー事業の収益性とエンドユーザーの価格改善を同時に実現するという。

インテントとは、ユーザーの「やりたいこと」だけを指定し、複雑な取引処理を第三者が最適化して自動実行する仕組みを指す。この仕組みにより、複数のトランザクションを1回の署名でまとめて実行することや、繰り返しのトランザクションを自動化することが可能になる。

インテントを採用した代表例としては、大手分散型取引所(DEX)ユニスワップ(Uniswap)が提供するルーティングプロトコル「ユニスワップX(UniswapX)」が挙げられる。ルーティングとは複数の取引所の暗号資産の価格を参照し、スワップ(交換・取引)の最適な経路を算出して提供する作業のことだ。

暗号屋は実際にユニスワップXにおいて独占的に注文を受け、流動性調達と取引実行を担うエクスクルーシブフィラーとして活動しており、クレセントの提供実績を有しているという。

またクレセントの主な特徴として、ユニスワップXをはじめとするフィラーエコシステムへの対応のほか、取引所運用との親和性、複数市場からの流動性調達、自己資金や分散型金融(DeFi)の活用、差益を活かした収益モデルなどが挙げられている。

暗号屋によれば、暗号資産保有事業者には流動性活用の制約や低利回りといった課題があり、インテント取引拡大に伴い資産プールを活用する新たな機会が求められているという。こうした課題にクレセントは対応し、大規模取引所から小口事業者まで動的に資産を運用できるソリューションを提供するとのこと。

また技術面では、フィラーシステムを理解した独自の流動性調達アルゴリズムを実装し、主要DEXに対応するとのこと。今後は新興プロトコルやクロスチェーン対応を拡大する計画とのことだ。

画像:iStocks/dalebor

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