Hinode TechnologiesがCanton Networkのノード運営参加
ヒノデテクノロジーズ(Hinode Technologies)によるカントンネットワーク(Canton Network)のノード運営開始が8月15日に発表された。
ヒノデテクノロジーズは、TISインテックグループのTISとgumiの連結子会社としてブロックチェーン事業を展開するgC Labsの合弁会社。ブロックチェーンのノード運営および暗号資産会計管理システムの提供を事業内容として4月1日に新設された。なおノード運営とは、ブロックチェーン上での取引承認の合意形成が正常に稼働する状態を担保することだ。
ヒノデテクノロジーズがノード運営を開始したカントンネットワークは、金融機関のプライバシー要件に最適化されたレイヤー1ブロックチェーン。同チェーン上のアプリケーション開発者は、各アプリケーションごとに、「パブリックな要素を持った許可制のチェーン」を構築できる。これらは、スマートコントラクトを用いたプライバシー設定が可能なため、取引の詳細は関係者のみに限定して公開され、それ以外の人には完全に非公開になるという。
また6月にメインネットがローンチされたカントンネットワーク上にはすでに、ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)、HSBC、BNPパリバ(BNP Paribas)などの機関投資家がDapp(分散型アプリケーション)を展開しているという。さらに6月のシリーズEラウンドでは、DRW、トレードウェブ(Tradeweb)、ゴールドマンサックス、シタデルセキュリティーズ(Citadel Securities)などから約1億3,500万ドル(約195億円)を調達し、機関投資家向けの導入を加速させているとのことだ。
なおヒノデテクノロジーズでは、有力ブロックチェーンにおけるノード運営を通じた運営者報酬およびステーキング報酬の獲得および獲得した暗号資産の運用を行っている。
そして同社は将来的にノード運営を通じて得た暗号資産の会計管理ノウハウを活用したサービスを提供することで、暗号資産に関する複雑な会計処理といった大手上場企業の課題解決にも貢献していく予定だという。
この取り組みにてヒノデテクノロジーズでは、web3システムインフラ事業を展開する会社として、ノード運営および暗号資産会計管理システムの提供において国内トップシェアを目指すとのことだ。
TISとgC Labsは2月14日、web3事業の立ち上げから運用までをワンストップで支援するコンサルティングサービス「NUE3(ヌエスリー)」を共同で提供開始していた。
ヒノデテクノロジーズは5月15日にサイドプロトコル(Side Protocol)のバリデータとして参加しノード運営を開始。また6月5日にはサットレイヤー(SatLayer)が提供するキューブ(Cube)のノード運営を開始している。
サイドプロトコルは、ビットコイン(BTC ($112,641.00))を活用したDeFi(分散型金融)ユースケースに特化したレイヤー1ブロックチェーン。キューブは、ビットコインステーキングプロトコル「バビロン(Babylon)」のチェーン「バビロンジェネシス(Babylon Genesis)」上で展開される、リキッドステーキングプロトコルだ。
参考:gumi
画像:iStocks/ririe777
関連ニュース
- TISとgC LabsのHinode Technologies、BabylonのLSTプロトコル「Cube」のノード運営参加
- TISとgC LabsのHinode Technologies、「Side Protocol」のノード運営に参加
- TISとgC Labs、ノード運営の合弁会社「Hinode Technologies」設立へ、暗号資産会計管理システム提供も視野
- gumi、10億円でビットコイン購入、SBIと暗号資産の運用ファンド組成へ
- 機関投資家向けブロックチェーン「Canton Network」、ゴールドマン・デロイト・SBI・MSら参加